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 ライトHノベルの部屋  ライトHノベルの部屋  ライトHノベルの部屋
     ~ラブラブハーレムの世界へようこそ♪~


恋衣~若菜 恋衣~若菜 美姉妹といっしょ♪~新婚編
 
「今夜は主役である若菜ちゃんに順番譲るわ。年に一度の記念日だもの、しっかりと宏クンに甘えなさい♪」

 十二月も押し詰まった土曜日の夜。
 宏達総勢十一人は夕方前からリビングに集まり、車座になって宴会に興じていた。
 今日――二十一日は、千恵と若菜の二十三回目の誕生日なのだ。
 同時に、チョット早いクリスマスの宴会も併せて行なわれ、今年は人数が増えた事もあって大いに盛り上がっていた。
 そして日付も変わり、お開きとなった所で若菜の恩師でもある夏穂から下されたお言葉が冒頭のそれだった。
 夏穂は本来、今夜は宏と同衾する番だったのだ。

「え!? 好いのっ!? やったぁ~~~っ♪ 夏穂先生、だ~~~い好きぃっ!!」

 にこやかに笑う恩師からの寛大なお言葉に、(本日の主役なのに)食べ終えた食器類をキッチンまで運んでいた若菜は耳を疑い、次の瞬間には小躍りして喜びを爆発させた。
 空き缶や空き瓶を片付けていた元・担任を抱き締め、そのまま頬に熱いキスを何度も贈る。

「ちょ、ちょっと若菜ちゃん!? キスする相手が違うでしょっ!」

「若菜ちゃんったら、最後の最後で最高のプレゼント貰ったわね」

「がははははっ! ま、こっちの方が、ずっと良さげだけどな」

 苦笑する夏穂に釣られるように、廊下に移動させていたダイニングテーブルや椅子を元の位置に戻している真奈美が微笑み、それを手伝っているほのかも豪快に笑う。

「優さん、わたくしたちも……」

「……ん、異議無し」

 キッチンで洗い終わったグラスや皿などを仕舞っていた多恵子と優も顔を見合わせ、笑みを零して頷いている。
 どうやらリビングのやり取りが耳に届き、夏穂の提案に従うようだ。
 この二人も、宏と閨(ねや)を共にする予定だったのだ。
 そして正式に筆頭妻となった晶も、リビングのそこかしこに散らばったクラッカーの破片などを片しつつ、

「今夜は呑み過ぎたし年甲斐も無くはしゃぎ過ぎたから、ひとりでゆっくり眠るわ。あたしに構わず、好きになさい」

 と、若菜に向けてにこやかにウィンクし、ゴミ袋二つ(燃えるゴミと資源ゴミにきちんと分けられている)を宏に渡すと足取り軽く自室に引き上げてゆく。
 また、憧れの先輩だった宏との距離を一気に縮め、念願叶って妻の座に就いた飛鳥も人数分の座布団を仕舞い終わるや、

「こ、今夜中に課題の資料を纏めないといけないの! だから、宏先輩は若菜先輩に預けます!」

 などと、眉を下げて口をへの字にし(しかも涙目で宏を見つめ)、誰が見ても判りやすい言い訳を並べて二階の部屋へと戻る。
 どうやら、夏穂と一緒に宏のお情けに与る腹積もりだったようだ。

「それでは、美優樹も今夜はこれにて失礼致します。皆さん、楽しい宴(うたげ)をありがとうございました。おやすみなさい」

 宏を手伝ってソファーセットを元の位置に直し、クリスマスツリーに飾られたLEDチューブのコンセントを引き抜いた美優樹も黒に統一されたゴスロリドレスのスカートを摘んで膝を軽く折り、貴族令嬢の如く優雅に会釈を交わす。
 そして若菜に向かって「ごゆっくりどうぞ♪」などと、十六歳とは思えない色っぽい笑みと気遣いを残して姉である飛鳥の後に続く。

「ん? あたいはどうするかって?」

 しかも、今日の、もうひとりの主役である千恵は床をモップで拭きながら、

「あー、残念だけど、今夜はパス! 生憎とアレの最中でさ。……ま、せっかくのチャンスなんだし、目一杯、あたいの分まで宏とイチャイチャしてなさいな♪」

 と、笑いながら、世の女性の宿命であり月一回必ず訪れるレディーサイクルを理由に辞退する。
 しかし、本当にそうなのかは本人以外、知る由もなかったが。

「好かったね、若姉。今夜は二人っきりだよ」

「うんっ! えへへ~♪」

 黒目がちな澄んだ瞳を嬉しそうに細め、宏の腕に縋り付く若菜。
 その表情は、誰が見ても幸せ一杯な微笑みを零しまくっていた。
 もっとも、宏自身も「今夜はご奉仕しないと一生恨まれそう」、などと冗談めかしつつ早々に若菜との房事を示唆していたので、誰からも文句の出しようが無かったのだ。
 とまれ、屋敷全員の温かで粋な計らいにより、若菜は誕生日の夜を宏と共に過ごす事となった。


     ☆     ☆     ☆


「お待たせ、若姉。戸締まりも済んだし、やっと腰を落ち着かせられるよ.」

 宴会の後片付けに続いて敷地内の就寝前点検を済ませた宏は若菜の部屋に入り、後ろ手に襖を閉めると部屋の主(あるじ)である若菜に向かって微笑んだ。

「お疲れ様~。……ふふ、一晩中宏ちゃんと二人っきりになるなんて、このお屋敷では初めてだね~」

 ピンク色のパジャマを纏った若菜は切れ長の瞳を煌めかせ、想い人を見つめながらピッタリと並べて敷かれた二組の布団の上で膝を崩す。
 そのゆっくりとした動きに、腰まで届く漆黒のストレートヘアがサラリと背中を流れ、リンスの甘い香りが部屋に満ちてゆく。

「そう言えばそうだね。ハネム~ンの時に一回か二回、二人っきりになって以来だね。……そっか、この屋敷に移ってから半年経ったんだよなぁ。まぁ、そのうち半分は改築と新婚旅行でいなかったけどね」

 ジャージを脱いだ宏も胡座を掻き、膝が触れ合う距離で二つ年上の幼馴染と向かい合う。
 こちらは無地のロングTシャツにトランクス一枚だけの、普段の就寝スタイルだ。

「あ、そうなるのか~。ずっと宏ちゃんと一緒だから、もう何年もここにいる気になってたよ~」

 膝に手を載せていた宏に、破顔した若菜は自分の手をそっと重ねた。

「あはははっ、そうだね。物心付いてから、俺と若姉はいつも一緒だったもんね、俺が上京するまでは」

 宏は高校卒業と同時に東京の二年制専門学校へ進学し、今年の春――九ヶ月前に卒業したばかりなのだ。

「その二年間以外は、毎日のように顔を合わせて、何かしらお喋りしてたもんね~」

「まぁ、東京にいる時でも毎日のようにチャットやパソコンメール、電話でやり取りはしてたけどね」

 何気ない宏のひと言に若菜は指を突き付け、眉を顰めて頬を風船のように膨らませた。

「宏ちゃん、女心が判ってな~~~~いっ! 画面に並ぶ文字や受話器越しの声よりも、直接顔を合わせてお話しする事に意味があるんだよ~」

「え? そうなの?」

 軽く目を見開き、きょとんとする宏。
 そんな事を聞いたのは初めて……のような気がする。

「あ~~、覚えてな~いっ。宏ちゃん、前に私が言ったの、忘れちゃったの~? やっぱり宏ちゃんって、鬼畜だぁ!」

「き、鬼畜!? なんでっ?」

「だって~、恋人や妻をほったらかしにするのを、『放置プレイ』って言うでしょ~」

「ほ、放置プレイ……って、あ、あのね……」

 自分より、かなり斜め上を行く考え方に苦笑する宏。
 その理屈だと、遠距離恋愛者や単身赴任者は全員、鬼畜者扱いになってしまう。
 しかし、夏休みや年末年始の帰省時以外に若菜と顔を合わせる事が無かったのも事実だし、本人から見れば放置されている……ように映ったのかもしれない。
 その点は素直に納得出来る。

「でも仕方無いでしょ? 俺は東京、若姉は田舎で学生だったんだし」

 肩を竦めて開き直る宏に、笑顔に戻った若菜は軽やかな声を上げた。

「うふふ、冗談だよ~。宏ちゃんは~、私達をぞんざいに扱った事なんて、今の今まで一度もないもん♪」

 これ以上無いくらいに、真っ直ぐな視線を向ける若菜。
 その澄み切った視線は、最初に出逢った時から少しも変わらない、心から信頼して来る視線だ。

「宏ちゃんは~、いつでも私達の事を想ってくれてるって、私達……私は知ってるもん♪」

「若姉……」

 熱く潤んだ瞳で見つめられ、宏の鼓動が一気に跳ね上がる。
 枕元の行灯が部屋全体を温かなオレンジ色に染め上げ、幽玄的に照らしている所為か、目の前に座る二歳年上の幼馴染が妖艶に映るのだ。

「若姉、今日も綺麗で……凄く色っぽいよ」

「それは……宏ちゃんが、そうさせてるんだよ~」

 頬をほんのりと紅く染める若菜。
 サイズにゆとりのあるパジャマを纏っているので、宏からは第二ボタンまで外された隙間から白い胸元と僅かに寄った双丘の谷間がずっと覗いていたのだ。

「えへへ~、宏ちゃん、こーゆー『チラ見せ』って好きでしょ~。飛鳥ちゃんから借りた、大人の女性向け漫画雑誌にも男を惹き付けるテクニックとして載ってるんだから~」

 言いつつ、指先ではだけたパジャマを少し押し広げ、白い胸元を見せつける若菜。
 いつもそうだが、若菜は宏に己の肢体を誇示する事に抵抗を全く見せない。
 むしろ、嬉々として下着姿や全裸姿を晒す事が多い。
 今回のボタン外しも、どうやら始めから狙っていたようだ。

「まぁ、そりゃ好きだけど……って、いやいや、若姉まで飛鳥ちゃんのレディコミ愛読者!?」

 飛鳥の母親である多恵子に続く信者(?)の出現に、宏は思わず笑ってしまう。
 同時に、何でも貪欲に吸収する若菜のバイタリティーにつくづく感心する。

「若姉も、レディコミとか読むんだ?」

「うん! 私が読んでた数年前よりも、今の方がずっと過激でリアルなの~。男性向け十八禁漫画雑誌にわざとらしくあるボカシとか修正とか、全然無いんだよ~♪」

「そんなのまで読んでんの!? あ、いや、それよか……」

 宏は成年雑誌にまで手を広げている若菜よりも、レディコミ愛読者の飛鳥の行く末を案じてしまう。
 若菜の言葉通りだとすれば、かなり過激な漫画を(多恵子もだが)読んでいる事になる。

(飛鳥ちゃんには、あんまし変な色に染まって欲しくないなー)

 昔のままの、無垢で素直な後輩でいて欲しい――と思うのはエゴだろうか。
 僅かに曇った表情から読んだのか、若菜はニコリと笑って宏の手を握る。

「でも~、飛鳥ちゃんは大丈夫だよ~。何たってフィクションでは無い、リアルな宏ちゃんそのものがいるんだもんっ!」

「俺がいるから大丈夫……って?」

「飛鳥ちゃんはお利口さんだから~、漫画(フィクション)と現実(リアル)の区別くらい、ちゃんと付いてるよ~。それに~、宏ちゃんと結ばれた以上、それ以上の強烈な刺激はこの世に無いから大丈夫なんだよ~」

「俺と飛鳥ちゃんが夫婦になったから、漫画の影響は受けない――と?」

「うん! 漫画は~、あくまでプレイの参考にする程度だよ~」

「ぷ、プレイの参考……って、やっぱ影響受けてんじゃんっ! 第一、ナニをする気なのさ?」

「ムフッ♪ そ・れ・は~、その時になってからのお楽しみ、だよ~♪」

 満面の笑みでVサインを掲げる若菜。
 性生活に掛けては、屋敷の誰よりも積極的に実践する若菜。
 風呂場に常備されている特大のエアマットやローション、スケベ椅子は勿論、若菜の部屋のクローゼットにはコスプレエッチ用の衣装(しかも他のメンバー用に様々な色やサイズが揃っている)やセクシーランジェリーも数多く用意されているのだ。

「あ、まぁ、お手柔らかに……ね」

 宏自身、若菜の揃えた道具や衣装のお世話になり、楽しんでもいるので強くは言えない。
 それに、これ以上聞くと後戻り出来そうも無い世界に連れて行かれそうなので、宏は苦笑しつつ会話を半ば強引に締めるのだった。


     ☆     ☆     ☆


「それにしても、お誕生日の夜に宏ちゃんと二人っきりになれるなんて……すっごく幸せ~♥」

「夏穂先生には感謝、だね」

「うんっ!」

 若菜は宏の両手を握ると顔を寄せ、額同士をコツン、とくっつける。
 手とおでこから伝わる宏の温もりが、火照った身体に心地好い。
 しかし、何人もの処女を捧げられたにも係わらず、この男性(ひと)には女の機微に疎い面が多々あるのが難点だ。
 実際、

「やっぱり、誕生日は俺と一緒に過ごしたいモンなの?」

 などと口にする始末だ。
 これでは、女はやり切れない。

「そりゃそうだよ~。何か記念日とか~、特別な日とか~。特にお誕生日は宏ちゃんと二人っきりになりたいなぁ~、って、みんな絶対思ってるよ~」

「そっか、そんなモンなのかー」

「だから~、みんな自分の気持ちを押してまで私に順番を譲ってくれたんじゃない~」

 全くもって無粋な宏に、顔を離した若菜は僅かに眉根を寄せる。

(宏ちゃんってば、相変わらずニブチンなんだからぁ。だったら……)

 ここで、若菜は百八十度違う宏を思い浮かべてみる。

(目の前にいるのが盛り場にいるホストみたく、変に女慣れした宏ちゃんだったら……………………考えただけでもイヤぁ!)

 若菜の脳内ではキザったらしく女をあしらい、ジゴロと化して堕落しきった宏の姿が映っていた。

(昔から鈍感で朴念仁な宏ちゃんだけど、表裏の無い、素直で真っ直ぐな心を持っているからこそ好きになったんだし、今のままが一番! だね~♪ ……でも――)

 いくら自分達が二人っきりになりたいとは言え、宏当人が嫌だと言えば、今後何も言えなくなってしまう。

「宏ちゃんは~、そう言う考え方、嫌い?」

 否定して欲しい――そんな願いが込められたひと言に、果たして宏が応えた。

「まさか! だったら、これからは誕生日とか何か特別な日は、朝から翌朝まで二人っきりになれる優先権、みたいなのがあったら好いだろうね♪」

 にこやかに笑い、ウィンクする宏。
 期待した以上の言葉に、若菜は満面の笑みを浮かべる。

「うんっ、これからはそうしようよ! きっと、みんな喜ぶよ~っ! やったぁ~~っ!」

 布団が大きくずれるのも構わず、思いっ切り宏に抱き付く若菜。
 何度も頬擦りし、愛しき男性(ひと)の温もりを直接肌で感じ取る。

(あぁ……これが宏ちゃんの匂いだぁ~♥ 宏ちゃんのほっぺた、プニプニしてて柔らかい~♥ そして……私達の期待を裏切らない心こそが、宏ちゃんの真の温もりなんだよね~♥)

 甘えモード全開の若菜に、笑いを零した宏もおでこにキスをしてくれる。

「えへへ~♪ 宏ちゃん、大~~好き♥」

 かくして、誕生日を迎えた者は宏と一緒に過ごせるシステムが確立したのだった。


     ☆     ☆     ☆


「若姉、この格好で好いの?」

 服を全て脱いだ宏は、左腕に一糸纏わぬ若菜を腕枕して横たわる。
 布団を並べて敷いたものの、結局はひとつの布団にくるまる二人。
 もっとも、部屋は弱めに暖房が効いているので全裸でも布団を被れば寒くはない。
 むしろ、二人で密着しているので少し暑く感じる位だ。

「うん! 今夜は~、宏ちゃんの胸の中で、ずっとこうしていたい気分なの~♥」

「腕枕するだけ? お互い素っ裸になったのに、ホントにこれだけで好いの? いつもみたいにエッチ、しないの?」

「ぶ~~~っ! 宏ちゃん、私をなんだと思ってるのよぉ~。私は年中発情してる、誰かさんみたいなエロ魔神じゃ無いよぅ~っ!」

 頬をフグのように膨らませて抗議する若菜。
 切れ長の瞳が少し吊り上がるが、瞳は笑ったままだ。

「誰かさん……って、誰?」

「そ・れ・は~、本人のプライバシーを尊重する為に匿名と致します♪」

「己はどこぞの三流メディアかっ」

「ふふふ~♪ 間違っても、三十路の淫乱女教師だ、な~んて、口が裂けても言えないよ~」

「……言ってんじゃん。しかも、順番を譲ってくれた恩人に対して、何たる暴言吐きやがるかなー」

「えへへ~、この事はご内密にね~」

「あはははっ。若姉とこうして差し向かいでバカ言い合うのも、すっごく久し振りな気がするよ」

「これも~、みんなのお陰、だね~♪」

「そうだね、明日の朝、お礼言っておこうか。……まぁ、たまにはこうしてゆったりとした時間を過ごすのも好いよね」

 腕枕した左腕で、終始にこやかな若菜の肩をそっと抱き寄せる宏。
 若菜は見た目こそ淑やかな大和撫子だが、高校時代は薙刀でインターハイ入賞を果たしたスポーツウーマンでもある。
 しかし、その肩は驚くほど華奢で繊細だ。

「うんっ! こうやって……宏ちゃんの胸に頬を寄せて耳を当てていると~、とっても安心出来るの~♥ トクン、トクン、って、宏ちゃんの温もりと鼓動を直接感じられて~、私、すっごく幸せなの~♥」

 目を閉じたまま何度も頬擦りし、熱い吐息を漏らす若菜。
 ゴロゴロと喉を鳴らしながら甘える様は、まるで仔猫そのものだ。

「俺もこうして肌を重ねてると、凄く気持ち好いよ。若姉の肌、白くてスベスベしてるし♪」

「えへへ~、二人は一心同体、だね~♪」

「……とか言いつつ、若姉の左手に握っているのは……いったいナニかなー?」

「でへへ~、いつものクセで、つい、握っちゃった~♪」

 若菜は宏のペニスを手の平に納め、やわやわと弄んでいた。
 嬉しそうに目を細め、チロリと舌を覘かせる仕草は、欲しかったオモチャを手に入れた子供のようだ。

「若姉、今夜は休姦日で大人しく寝るんじゃないの?」

「そうだよ~。でも~、こうしているだけで安心出来るんだもん♪ なにも~、膣(なか)に挿れるだけがおちんちんの役目じゃないよ~」

「いや、まぁ、そうかもしんないけど……」

「女は~、愛する男性(ひと)のおちんちんを握ったまま眠りたい時もあるんだよ~」

「な、なるほど、それで、か……」

 にこやかに笑う若菜の言葉に、圧されながらも小さく頷く宏。
 千恵や晶、ほのかに真奈美も、セックス後に役目を終えた(?)イチモツを握ったまま眠る事を思い出したのだ。

「若姉がそれで好いなら好いよ。俺も、若姉に抱かれていると心安まるからさ♪」

「うん! 宏ちゃん、大~好き♥ 私の我が儘聞いてくれて、ありがとう♪」

「……どこに向かって話してる?」

 若菜は亀頭が半分覘く、仮性包茎の柔らかなペニスを握ったままプラプラと左右に振り、顔を寄せていたのだ。

「ま、それはさておき~」

「置いとくんかいっ!」

 宏の突っ込みも何のその、若菜は再び腕枕の状態に戻る。
 但し、左手には勃起しつつあるペニスを握ったままだったが。

「あ~ぁ、やっぱり勃(た)っちゃうよなぁ」

 宏とて、好きな相手から優しく握られれば条件反射的に勃起もする。
 何しろ、若菜は竿の根本を握りつつカリ首を指で撫で上げ、亀頭裏の筋の集まる部分にまで指先を這わせて来るのだ。
 射精に導くような激しい動きこそ無いものの、前戯同然の指使いに宏は苦笑するしかない。

「それでも、やっぱり握ったままなんだ」

「うんっ♥ むしろ程よい長さと太さ、そして硬さになってラッキーかも~♪」

 満面の笑顔で応えられ、宏は心の中で白旗を揚げた。
 この幼馴染には一生、勝てそうにもない。

「ま、好いか♪ 俺も若姉のオッパイが胸に当たってて気持ち好いし♥」

 ほぼ横向きとなっている若菜の、柔らかくも弾力のあるお碗型に膨らんだ美乳(七十八センチのCカップだ)が胸に密着し、殊の外、心地好いのだ。
 オマケに、濃いピンク色に染まった乳首のコリコリ感も、男(ひろし)の性感を刺激して止まない。
 宏は惹き寄せられるように、空いていた右手を若菜の左胸に優しく宛がう。
 どうやら、若菜もそれを狙って胸を押し付けていたようだ。

「ふふ♪ 今夜はプラトニック・ラブの極致、だね~♪」

「極致……ってか、局部、だよなぁ。弄ってる場所が場所だけに」

「宏ちゃんに座布団一枚~♪」

「おいおい……んむっ!?」

「ふふ、宏ちゃん、だ~い好き♥ 愛してる♥ 出逢った時から、そしてこの先、ず~~~っと愛してる♥」

 愛を囁く若菜の柔らかな唇が、宏の突っ込みをそっと封じる。
 二人はそのまま、鼻を鳴らしながらの長い長いキスを交わしてゆく。
 もちろん、若菜の片手は宏の股間に、宏の片手は若菜のバストに添えられたままだ。

「宏ちゃん♥」

「若姉♥」

 合体こそ無いが、二人だけの熱々な夜は更けてゆく――。


                                            (つづく)

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