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 ライトHノベルの部屋  ライトHノベルの部屋  ライトHノベルの部屋
     ~ラブラブハーレムの世界へようこそ♪~


ノクターン(4) ノクターン(4) 美姉妹といっしょ♪~新婚編
 
 宏達の宴会では珍しく「涙無くしては語られない酒宴」となったものの、そのままでは終わらない(終わらせない!)のが美女軍団の真骨頂、だろうか。
 何故なら、車座となった宏の左隣に陣取る筆頭妻の晶がタンブラーに入れられたチューハイレモンを一気に呷り、

「あたし達だけ受け身になるのはちょっと……否、かなり悔しいわね」

 などと、切れ長の瞳をキラリと光らせたからだ。
 晶の負けず嫌いな性格を知らない者が聞いても穏やかに済みそうもない呟きなだけに、好く知る者の宏はギクリと身体を強ばらせた。

(うっわー、晶姉の俺を見るあの目、絶対ナニか企んでる時の目だ! しかも、ろくでもないコト、考えてる時の目だ)

 生まれてからの付き合いだからこそ判る従姉のちょっとした変化に、横目で窺っていた宏は全身が粟立った。

(この場にいるのは甚だ危険だな。トイレ行く振りして暫くやり過ごそう)

 瞬き一回分の時間で思考を巡らせた宏はやおら腰を浮かせ、さり気無く席を外そうとした――ものの。

「……ヒロクン。そんなに慌ててどこ行くの?」

 右隣でチビチビとハイボールの入ったグラスを傾けていた優によって上着がしっかりと握り締められ、再び座らされて動きを封じられてしまった。
 しかし、ここで怯んでは後々の禍(!)が全て自分の身に――しかも確実に降り掛かってしまう。

「ん? ちょっと、トイレ。ビールとかチューハイとか冷たいモノ、少々呑み過ぎたみたいでさ」

 内心の焦りを表に出さぬよう、ごく自然に取り繕って笑顔を向けてみるも、

「……さっき行ったばかり。……怪しい」

 姉の言葉を聞いていたのかと疑いたくなるような、こちらも瞳を光らせた優が上着を放さぬまま見つめて来た。
 真っ直ぐ向けられる、その澄んだ瞳に吸い寄せられそうになりつつも、宏は必死に抵抗を試みる。

「あ~~~、ちょっと冷房が効き過ぎてるのかな? お腹冷えちゃって――」

「……クーラーは二十八度に設定してるから冷え過ぎはあり得ない。もし寒いようならボクが抱いて温めてあげる♪」

 打てば響く――とはこの事だろうか。
 最後まで言わせぬとばかり、優がニコリと(ニヤリと?)微笑む。
 と、ここで宏と妹のやり取りを聞いていたらしく、今度は赤ワインのロックを呷った晶が口を挟んで来た。

「ヒロ? 今日の主役たる、あたし等を放って先に休むとか言わないでしょうねっ」

 ただでさえ美人の晶が眉根を寄せ、目を眇めて迫って来ると、それはそれで鬼気迫るモノがある。

(うっわー、流石、双子だけあって互いの思考を伝え合ったかのような連携プレイ! 俺様、ピーンチ!)

 右を見れば一点の曇りの無い瞳で見据えて来る優に、左には今にも口から火を噴きそうな闘志満々(?)な晶。
 凍り付いた笑顔のまま冷や汗をダラダラ垂らしていたら、筆頭妻の言葉を聞いていたらしく他の面々も顔を見合わせるとグラスの中身を全て呑み干し、宏ににじり寄って来た。

「晶の言う事も、もっともだな。だったらここはひとつ、宏の妻としてオレ達の力量を見せ付けてやろうぜ♪」

「宏君、今度は私達からお礼、するわね♪」

「ホラ、宏! ナニ怯えて縮こまってんの! 今度はあたい達が宏を泣かせて♪ あげるからねっ♥」

「宏ちゃん~、今夜は忘れられない楽しい夜になりそうだね~♪」

「あのぅー、俺はみんなのギラ付いたニコ目が恐いんですけど?」

 座ったまま後退りし震え上がるご当主を余所に、涎を啜った晶の目配せに、ほのか、真奈美、千恵、若菜が一斉に宏に飛び掛かってゆく。

「あ、いったいナニをっ……あひゃひゃひゃひゃっ! ど、どこ触って……んぐぅっ!? あっ! そ、そこはらめぇ!」

「……ヒロクンに、ボク達の愛の深さを知って貰わないとね♥」

 ポッと頬を赤らめた優の言葉は、ほのか達のはしゃぐ声に掻き消されて宏には届かない。
 しかも。

「ホレ、ベルトだ♪ 途中で抜けないよう、しっかりと締めろよ?」

「はい、ブラはこれを使って♪ ちょっと大きいかもしれないけど♪」

「……だったら……んしょ、このショーツを被せればブラはずり落ちない」

「ど、どうしても! って言うんなら、あ、あたいのショーツも……使って好いわよっ。……んと、はい」

(な゛、なんで後ろ手に縛られてるっ!? 何故にブラで目隠し!? 何故にショーツで口封じ!? 足首までっ!?)

 空恐ろしい台詞と同時に、手首と足首には誰かの細身のベルトが巻かれ、目には仄かに香水の匂いがするピンク色のブラジャーで覆われ、その上から生暖かいショーツまで被せられてしまう。
 加えて、口の中にはこれまた生暖かく、しかも、ほんのりと香水とアンモニアと淫水の染みた布切れが押し込まれてしまい、香しい(?)フレグランスが肺一杯に拡がり、鼻に抜けても来る。

(うっわー、目と口を下着で塞がれるとは……これはこれで興奮するなぁ♪)

 嗅ぎ慣れた、誰かの股間の匂いに(たぶん千恵だろう)、宏の息子は立ち(勃ち?)どころに反応してしまう。
 当然、薄いズボンでは隠しようが無い訳で、優から、「……フッ♪ ヒロクン、若い♥」などと笑われてしまった。
 もっとも、単にそれだけなら普段のエロトークで済むのだが、今回は少々――否、かなり様子が違うようだ。

(――って、俺、担がれてどこかに連行されてるっ!? 宴会はどうする――あ、階段昇ってすぐの部屋に入ったってコトは……俺の部屋か?)

 宏は身動きひとつ出来無いイモムシ状態のまま背中をポン、と押され、ベッド中央へと放り投げられた。
 しかも、身ぐるみ全てひっぺ剥がされた状態で、だ。
 そんな状態にも係わらず、宏の肉槍は萎れる事無く、怒髪天を衝く勢いでいきり勃っていた。

(あぁ、この後の展開を期待してる、スケベな俺の息子はどうよ? ちっとは自制しろよなー。……でも無理か)

 などと己の下半身の人格を責め立て、諦めていたら。

「みんな! 今日はヒロから抱え切れない程の沢山の愛を貰ったわ。ならば、ここからはあたし等がヒロへの愛を惜しみ無く注ぐ番よっ!」

「「「「お――――――――っ!!」」」」

 筆頭妻の晶が拳を挙げ、ほのか、真奈美、千恵、若菜も同様に気勢を上げているのが見えずとも判った。
 長年に亘る付き合いのお陰で、漏れ聞こえる声の抑揚から安易に想像出来てしまうのが恐ろしい。

「……注ぐと言っても、結局はヒロクンの精液がボク達の膣内(なか)に注がれて終わるんだけど……ま、いっか♪」

 しかも、優のごもっともなひと言で場の空気が完全にピンク一色に染まったのまで判る始末だ。
 そんな悩める(?)宏を余所に、妻達のエロトークは止(とど)まる所を知らない。

「オイオイ、それを言っちゃ~お終いだぜ? とは言え、何だかんだ言いつつ晶は宏とエッチしたいだけなんだろ?」

「違うっ! このままヒロの愛を受けっ放しなのは釈然としないじゃないっ! あたしだって紙婚式を迎えた側なんだし感謝の気持ちを伝えたいわ! でも、プレゼント用意してなかったから……今はこれしか考え付かなかったのよ」

 服を脱ぎつつ苦笑いを浮かべるほのかに、既にショーツ一枚だけの姿となった晶が髪先を手の中で弄びつつ赤ら顔で口籠もる。
 筆頭妻だのに綺麗さっぱり結婚記念日を忘れ、宏への贈り物も用意出来無かった後ろめたさが募りに募って肉弾攻撃に打って出たのだ。

(晶姉……♥ 晶姉もそれなりに想ってくれてたんだ。……でも、このやり方はどうかと思うけど?)

 胸を熱くした宏が聞き耳を立てていると、いじらしい(やけっぱちな?)晶に同調するように千恵の声が耳に届いた。

「そうね。宏からの溢れんばかりの愛情は嬉しいけど、夫婦である以上、あたいからの愛情もキッチリ示したいわ。正式なプレゼントは後日贈るとして、今日はこっちで……ね♥」

 首から上を真っ赤に染め、ミニスカートをチラリとたくし上げての千恵の台詞に、一同からヤンヤと喝采が起こる。

「ま、そういうコトだからヒロは大人しくベッドで寝てて好いわよ――って、パンツ咥えてるから応えようが無いか」

 夫のあられもない姿に笑いつつ、晶は脱いだショーツをベッド脇に放ると宏の首筋に唇と舌を這わせ始めた。

(うわっ、びっくりした! いきなりボディ舐めっ!? ――って、この香水は晶姉か)

 今の今迄、すぐ隣で酒を酌み交わしていた人物と同じ匂いだったので、相手が誰なのか聞くまでも無かった。

(うっわー、晶姉の舌先がチロチロと首筋舐め回してるっ。うひゃぁっ! 頸動脈の上から甘噛みまでされてるっ! こんな状態なのに、尚更いきり勃つ俺のチンポって……健気?)

 晶の熱く滑(ぬめ)った舌先が肌に触れる度に性電気が全身を駆け巡り、肩と勃起肉を大きく震わせる宏。
 それでも、頭の片隅で冷静に状況分析する自分と、すっかりサバト(?)慣れしている『息子』が恨めしい。

「あ~~~! 晶姉さん、抜け駆けして宏ちゃんに襲い掛かってる~~~!」

 目を剥く若菜の指摘に、残りの紙婚式組も我先に全裸となってベッドに飛び込んでゆく。

(ちょっ!? みんな落ち着いて! 俺は逃げも隠れもしない――んむっ!?)

 漏れ聞こえる声やベッドから次々伝わる振動から危機を察した宏が心の中で叫ぶも、鼻息を荒げている六人の奥さんには通じる筈も無かった。
 両手足の縛めが解かれ、口に押し込まれていたショーツが抜かれるや仰向けの大の字にひっくり返され、同時に温かく柔らかな女体が両手足と顔面に次々と覆い被さって来た。

「ふぅ、やっと喋れた。あの~、身動きひとつ出来無いんですけど? それに目隠しがまだ残ってる――」

 ようやく声を出せる状態となって懇願するも、妻達の嬌声によって強制的に封印されてしまった。

「ふふ♪ 目隠しされたままで、ヒロには誰がどこにいるか、肌触りだけで判る?」

「んなモン、オレらの声が発せられた場所で判るだろ?」

「それじゃ、黙ったままキスすると、誰か判るのかしら? ここは宏の普段の観察力と記憶力が試されるわね♪」

「うふふ♪ 早速試して見ましょう♥ 宏君なら絶対に間違えないわよね♪」

「宏ちゃん~。ここで名前を間違えたら死んでからも永遠に祟られ怨まれるよ~♪」

「――って、千恵姉、何てコト言うのっ! 真奈美さん、変なプレッシャー与えないでっ! 若姉も! ナニ、恐ろしいコトを明るく言ってんのっ! 晶姉も、んなコト言ってみんなを煽っちゃダメぇ!」

 首を激しく左右に振って赦しを請うも、すっかり発情しきった美女軍団には全く届かない。
 何しろ、さっきからハァハァと荒い息遣いがサラウンドで聞こえるし、火照った肌が全身隈無く触れているので、今更見なくても性的興奮しているのが丸判りなのだ。
 しかも、怯える夫を目の当たりにして加虐心に火が点いたのか、ジュルルと涎を啜る音まで(幾つか!)聞こえて来るではないか。

「それじゃ、まずは軽くご挨拶、しときましょうか♪」

(うっわー、完全に生け贄状態だな、こりゃ。晶姉が目を光らせたのは、こんなコトも考えてたのか。う~ん、暫くは弄られ放題かぁ。ま、琴線に触れるような事したから仕方無いのかなー)

 筆頭妻らしく、場を仕切った晶の嬉々とした声が部屋に響き、宏はドラゴンに凍り漬けされた冒険者の如く、諦めの境地に辿り着いていた。


     ☆     ☆     ☆


『若菜ちゃんと真奈美はそのままヒロの脚に跨ってフェラしててね』

『優とほのかはヒロの手を股間で挟んで動きを封じてから乳首舐めね』

『千恵ちゃんは小柄な体格を活かしてヒロのお腹に逆向きに被さってのフェラね』

 晶は目線と身振り手振りで女性陣を指揮し、手際好く完熟女体を配置してゆく。
 そして全員が宏に乗っかった所で。

「ちゅっ♥」

 晶は宏の頭を膝枕し、まずは唇を軽~く、重ねた。
 ティーンエイジのファーストキスを模した、バードキスだ。
 もっとも、顔の向きが上下反対になっているので普段と少々勝手が違うが、このやり方ならば誰がキスしたのか判りにくくなるだろう。
 オマケに今はトリプルフェラと乳首攻めの真っ最中だから尚更だろう。

「……今のキスは誰?」

 妹の優に視線を送り、自分に代わって尋ねさせる。
 双子ならではの目線で会話出来るので、こういう時は便利だ。

「えっと……今は突然だったし、フェラされて気持ちがそっちに向いてたから、よく判らんかった。しかも手の平にはナニやら温かく滑(ぬめ)った割れ目らしきモノが押し付けられてて……だから、も一回」

「しょうがねぇなぁ。それじゃ、ラストチャンスだ。これで外したらどうなるか……判ってるよな?」

 今度はほのかに視線を送ると合点承知とばかり、ニヤリと笑って応えてくれる。
 大学からの付き合いだけあって、この程度の以心伝心は妹に負けず劣らず楽勝だ。

 ――む゛ちぅ~~~~~っ♥ はぐっ……んむっ……んちゅっ♥――

 今度は、舌を激しく絡め合ったディープキス。

(あぁ……さっきのプレゼントで心揺さ振られたのに、ヒロとの甘いキスで……あたし、もう我慢出来無いっ)

 本能に任せ、つい長々と、そして濃厚に唇を重ねてしまう。
 夫の唇を心ゆくまで食(は)み、焦らすように舌先で唇を舐め、抉(えぐ)るように舌の裏側をも舐めしゃぶってゆく。

(あぁ……ヒロ♥ 好きよ♥ 愛してるっ♥ ヒロ……ヒロ♥ あたしの……大切な男性(ひと)――♥)

 想いが募る度に胸が熱くなって鼓動が速まり、お腹の奥が疼いて温かい塊が淫裂から垂れ落ちてしまう。

(ヒロ……ヒロ♥ キスだけで女を濡らし昂ぶらせるなんて……罪な男になったわね♥ ……でも、気持ち好いっ!)

 愛おしさと情欲に任せて唇を貪っていたら。

「……お姉ちゃん、やり過ぎ。自分ばっかりヒロクン独占してズルい。卑怯。悪辣。腹黒い。職権乱用」

「――へっ? あっ!」

 妹からの拗ねた声と罵詈雑言で我に返る晶。
 当然、そのブーイングでキスの相手が宏にバレてしまった。

「ってコトは、やっぱり晶姉だったね。舌使いがいつもと同じだったし、ほんのりと香る香水も晶姉のモノだったし♪」

「――って、優! バラしちゃダメだろっ! 晶も香水でバレてんじゃねーかっ!」

 苦笑いするほのかのツっ込みに、真奈美や若菜も笑っている。

「あ、そうだった。ゴメン。それじゃ、ヒロの鼻、塞いじゃいましょ♪」

「あのー晶さん? 匂いを嗅がせない為に宏の鼻を濡れティッシュで塞ぐのは……倫理上どうかと思いますが? 宏が悶え苦しんでますケド」

 痙攣している宏を指差す千恵からも突っ込まれはしたが、みんな、このキス当てゲームにノリノリだ。

「それにしても不覚だったわね。ヒロの嗅覚を完全に侮っていたわ。濡れティッシュがダメなら、それじゃ……みんなのパンツ被せて匂いを混ぜてあげる♪」

 言うなり、晶は脱ぎ捨てられた四枚のショーツ(若菜は元々ノーパンだし一枚は既に頭へ被せてある)を宏の顔に嬉々として被せてゆく。

「ゼィゼィッ! ゼィゼィ!! ――って、あ、晶姉! それは夫の威厳上、どうかと――」

 大口開けて必死に酸素を取り込んでいる四歳年下の夫からの懇願だが、全く聞く耳持たない晶だった。

「ほら、パンツ仮面の完成よ♪」

「「「「「きゃぁ――――――――っ♪」」」」」

 屋敷全体を揺るがす、黄色い大歓声。
 この声の大きさで、如何に宏が愛されて(オモチャにされて?)いるか、判ろうというものだ。

「ふむ、見た目も悪くないわね♪ ヒロ? 好い男に見えるわよ♥」

 宏の頭と顔面には紫、ピンク、白、黒、水色と白のストライプ柄のショーツが重なり合って被されていた。
 しかもご丁寧なコトに、キスしやすいように口を外に出し、クロッチ部分で鼻を塞ぐ形で、だ。
 オマケに目の上をブラのカップで覆っているので、まるで前衛的なオブジェになっている。

「俺、このまま鏡、見たくねぇ……」

 悲嘆に暮れる宏の涙声は莞爾と笑う晶に阻まれ、誰にも届く事は無かった。

「それじゃ、次にキスするのは……」

 筆頭妻が次に目配せしたのは――。


     ☆     ☆     ☆


(え? あたいで好いの? ……あ、でも、今は宏のチンポ、もっと舐めていたいなぁ。キスの順番は最後でも好いし)

 諸先輩方(ほのかと優、真奈美だ)を差し置いてのご指名は嬉しく思うし、宏とキス出来ると思っただけで鼓動が速まり顔も火照るのは確かだ。
 しかし、上役(?)の指令をあからさまに無視する訳にもいかず、後ろ髪を引かれる思いで身体の向きを変えて愛しの宏を間近で見た瞬間。

「ぶははははっ!」

 ブラの上から女物のパンツを何枚も被ったド変態振りに、判ってはいても腹を抱えて大笑いしてしまった。

「「「「「ひっで~~」」」」」

 眉を顰めた他の面々からは「非道い」だの「残酷」だの「奥さんが旦那様を笑っちゃダメ」だのブーイングが寄せられるが、そう言う方もずっと忍び笑いしているのでどっちもどっちだろう。

「まぁ、あの姿見たら誰でも抱腹絶倒するわなぁ」

 クスクス笑うほのかの的を射た言葉に、一同大きく頷くのであった。

(まったく、宏ってば、いつもあたい達の真ん中にいて和ませてくれるわ♪ それでも! あたいの大好きな宏♥ 幼い頃から大好きだった、あたいの大切な男性(ひと)♥ 結婚記念日を忘れたダメダメなあたいなのに、あんなに素敵なプレゼントをくれた……あたいの愛する宏♥)

 見た目はともかく、これまでの愛の軌跡を想い浮かべた途端に切なさが胸一杯に拡がり、不意に……。

「――って、なんでポロポロ泣いてんの~? 姉さん、どっか壊れた~?」

「それじゃ、お腹の上で向きを変えたのはやっぱり千恵姉だったんだ。小柄な感じで軽かったから、そうかな、って思ったんだ。で、千恵姉? 大丈夫?」

 宏の脚に跨り股間を擦り付けていた若菜からの呆れたような突っ込みと、夫からの正解と優しい気遣い。

「ひ、宏ぃ~~っ♥ ダメな奥さんでゴメンね~。愛してる! 誰よりも愛してるから、あたいを捨てないでぇっ!」

 感極まって宏の首に縋り付いてしまい、心の奥底で忘れ掛けていた恐怖が口を衝いて出てしまった。
 もっとも、タダでは転ばないのが千恵だ。

「宏……宏っ♥ 愛してるっ♥ んちぅ~~~~~~っ♥ はむっ♥ あむっ♥ んむ~~~~っ♥」

 晶に負けない程の、情熱的なキスを見舞っていた。

「うふふ♪ 千恵ちゃん、情に厚いから宏君からのプレゼントで感情が昂ぶってたのね」

「えへへ、面目無い」

 核心を突かれるも、真奈美の、そして他の面々から向けられる優しい笑顔に心癒される千恵だった――。


     ☆     ☆     ☆


『それじゃ、次は真奈美ね♪』

(えっ? 今度は私、ですか? やったぁ♥ でも、その仕草は……奥さんとしてどうなんでしょう?)

 晶から優しい瞳で見つめられるも、アゴで夫を示すものだから、つい笑ってしまった。

(そうね。私も宏君に感謝の気持ち、態度で示さなきゃ! でも、いつも身体で返すようになっているのは、私達の場合は常識……なのかしら? 一般家庭での夫婦生活では、どうなっているのかな?)

 『業界の常識は世間の非常識』が明らかになって久しい昨今、つい疑問に思う真奈美だった。

(うふふ♪ でも目隠しプレイなんて、久し振りな気がするわ。ね、宏君♥ ……チュッ♥)

 宏の顔の横に膝を着き、身を屈めつつ目を閉じてのバードキス。
 相手は女性下着を何枚も顔に被ったド変態丸出しの全裸姿だし唇の角度が九十度ずれているけど、心から愛する気持ちに嘘偽りは無い。

(あぁ……宏君♥ 宏君♥ 愛してるわ♥)

 唇を軽く触れさせ、左右に小さく振ったりついばんだりするだけの、バードキス。
 それでも愛する男性(ひと)の温もりは充分、伝わって来るし、こっちの気持ちも伝わっている……筈。
 実際、キスする度に吸い返してくれているから、お義理でキスしている訳では無さそうだ。

「まったく、オマエのキスは純情過ぎて見てるこっちが恥ずかしいぜ。で、宏。今のキスはだ~れだ?」

 微笑んだほのかの問いに、真奈美はギクリと身体を強張らせた。

(宏君、私だと判ってくれる……わよね? もしも他の女性(ひと)の名前を言われたら、私……)

 つい弱気だった頃の自分に戻ってしまい、自信の無いまま宏の顔色を窺うも(ブラとパンツで覆われてよく判らなかった)、愛する男性(ひと)は間髪を容れずに応えてくれた。

「今のは真奈美さんじゃない? 柔らかで優しく触れる唇の感触で、そんな気がしたんだ」

「宏君! 大好きっ♥」

 判ってくれた嬉しさからつい、抱き付いてしまった。

「当たったご褒美、あげなきゃね♪ んちぅ~~~~~っ♥」

 今度は、舌と唾液を絡め合う、濃厚で甘いキス。
 おまけに、さっきまで宏の脚に跨って無毛の股間を擦り付けていたので、燻っていた情欲の炎が一気に燃え上がってしまった。

「やれやれ、みんなキスひとつで盛り上がっちゃってまぁ、次だ、次っ! ホラ、真奈美もいつまでもくっついてんじゃねぇ。後がつかえてるからさ」

 何人もの甘いキスを間近でずっと見ていて我慢出来無くなったのか、ほのかによって強引に引き剥がされてしまった。

「あん、ほのか先輩のイジワルっ」

 しかし、同じ女として、ほのかの気持ちが痛い程判るので、ここは素直に従う。
 そして笑いつつ唇を尖らせ、頬を膨らませて拗ねてみせる真奈美だった――。


     ☆     ☆     ☆


(えへへ~♪ 今夜は宏ちゃんに、い~~~っぱい、悦んで貰わないとね♥ 私達の不祥事のお詫びも兼ねて♪)

 ――ん~~~チュッ♥ はむっ♥ あんっ♥ あむっ♥ んふんっ♥――

 筆頭妻からの采配を待たず、真奈美に続いて宏に襲い掛かるや猛烈&情熱的なキスを見舞う若菜。
 鼻息を荒げ、夫となった幼馴染の唇を貪ってゆく。

(宏ちゃん♥ 宏ちゃんっ♥ 私の愛する宏ちゃん♥ だ~い好き♥ 一生一緒だからねっ♥ 誰が何と言おうと宏ちゃんに付いて行くからねっ♥ 私の……愛しい旦那様ぁ♥)

 事もあろうに夫婦の大切な結婚記念日を忘れたにも係わらず、お咎め無しの笑顔で赦してくれる懐の広~い宏に、若菜は最大限の愛情とご奉仕精神を以てキスを贈り、舌をフルに使い、愛する男の口を蹂躙し続ける。

(幼馴染だった宏ちゃんが……今では私の大事な大事な旦那様になってくれたんだもんね~♥)

 愛おしげに頬擦りし、何度も唇を重ね、舌も絡ませ親愛の情を態度で示していると。

「この熱いキスは若姉だね。唇の這わせ方や舌の動かし方、頬の撫で方がそんな感じだったしね。それに、若姉自慢のサラサラロングヘアが首筋に掛かって来たから、直ぐに判ったよ」

 何よりも嬉しい夫からの正答に、若菜の愛情ボルテージが一気に急上昇した(理性と言う安全弁が壊れた)。

「宏ちゃん、偉いっ! 流石、私の旦那様だけあるね~♥ それじゃ~正解のご褒美に私の溢れんばかりのパイパンおまんこのマン汁、た~っぷりと直接呑ませてあげる~♥ さっきまで宏ちゃんの膝でオナってたから新鮮搾り立てだよ~♪ そして宏ちゃんの出来立て精液を私が直接呑んで、それがまたマン汁に変わって宏ちゃんが呑んでの、シックスナインの永久機関~~~♪ ……きゅぅ~」

「――って、ナニ、バカなコト言ってんの! オマエもド変態の仲間入りしてどーするっ!」

「しくしく」

 額から角を生やした千恵のスリーパーホールドが見事に決まってエロ大魔神・若菜が撃沈するも、完全に変態扱いされた宏は涙に明け暮れた――。


     ☆     ☆     ☆


(よし! 次はオレだな♥)

 晶の「どっちが先?」の視線と優の「お先にどうぞ」の視線を受け、舌舐めずりするほのか。

(ぐふふふっ♪ さっきまでオレのプッシー、宏に好いように弄られていたから今度はオレが宏を攻める番だぜ♪)

 などと攻守交代を意識するが、最初から宏の手に自ら無毛の姫割れを押し付け、指の動きに合わせて腰を蠢かせていたのはほのか自身なのだ。

(じゅるるっ! う゛ぁ~、宏の腕は筋肉質だから……プッシーも具合好く擦れて……これはこれでクセになるぜ♥)

 荒い呼吸のまま涎を啜り、しとどに濡れた股間を腕に密着させたままずり上がり、唇に迫る。
 その煌めく瞳は「猛獣が狩りに出る時の目だね」と宏ならきっと言うだろうし、自覚もある。

(う~~~、今すぐ宏とズッコンバッコン交わりてぇ! このままじゃ、ヘビの生殺しだぜっ)

 股間から這い上がる強烈な性電気と盛んに疼く乳首のコラボで白濁した愛液が噴き出し、今すぐ勃起肉を胎内に納めたい、尖った乳首を存分に吸われたい、と言う衝動に襲われるも、深呼吸を繰り返してなんとか自制する。

「さて、今度は誰かしら? もしかしたら、さっきキスした相手がもう一回、するかもよ?」

(晶も撹乱するねぇ。むふふ♪ それじゃ……)

 ――チュッ♥ ……スッ♥――

 普段から策士な晶に合わせるように、ほのかは自分の人差し指にキスし、その指で宏の唇をそっとなぞった。

「うわっ!? アンタ、そんな変化球、ここで投げるんか!?」

「「「「きゃぁ~~~♥」」」」

 晶からの、呆れとも感心とも取れる台詞と、欧州仕込みなキスに狂喜乱舞している他の面々。

(えへへっ! 気が利いてるだろ? キスは何も唇だけでするものじゃ無いぜ♪)

 チッ、チッ、チッ、と人差し指を左右に振り、どや顔で皆を見渡し、Cカップの胸を張るも。

「今のは……何だ? 人の唇……じゃ無いよな。何だか……三毛(ミケ)の肉球が掠めたような?」

「!!」

「「「「「どわはははははっ!」」」」」

 夫の、エスプリの利いた言葉に唖然とするほのかと一斉に大爆笑する晶達。

「あ~ははははっ! あ、あ、あ、あんたの指はっ……うくくくくっ! ね、猫の指かっ! あ~~~ははははっ!!」

 お腹を抱えて笑い転げる晶からの(脚までバタつかせてやがる!)、容赦無いお言葉。
 大学の同級生(クラスメイト)だけあって、遠慮やいたわりと言うものがこれっぽっちも感じられない。
 しかも、

「こ、今度、人手が足りなくなったら、あ、あ、あ、あんたの手を借りるわねっ。こ、これがホントの、『猫の手も借りたい』、ってね♪ きゃ~~~~はははははっ!」

 などと、立ち直れない位に追い打ちを掛け、足蹴にし、高笑いする始末だ。

「「「「……………………プッ」」」」

 オマケに、手際好くリビングを片付け終え、今は部屋の隅でソフトドリンクやおしぼり、タオルや濡れティッシュ等を携え控えているお世話係のメイド隊(多恵子、夏穂、飛鳥、美優樹だ)も横を向いて歯を食い縛り、プルプル震えつつ拳を握り涙目になって笑いを堪えているではないか。
 これでは宏に最大限の感謝を示すどころか、場を大いに和ませるピエロ、そのものではないか。

(ひ、ひ、ひ、宏ぃ! お、オマエってヤツはぁ~……)

 わざとでは無いと判ってはいるが、愛する夫からの余りなお言葉に涙し、脱力してベッドに崩れ落ちるほのか。
 さっきまで盛んに燃え盛っていた欲望の炎は一気に掻き消され、今では愛液の冷たさが身に沁みる。
 そんな、三振狙いの変化球が大暴投しサヨナラ負け――となったかに思えた、次の瞬間。

「でも、温かく柔らかな感触、しかも割と小さめな触れ方からすると、手の甲が掠めたか……あるいは、指でなぞられた? ような。とすると、こんな洒落たやり方をするのは、ほのかさんじゃない?」

 ――九回裏、ツーアウトからの、逆転サヨナラ満塁ホームラン!――

 目を見開く妻達の誰もがそう思ったのは、ある意味、当然かもしれない。
 何しろ、宏と言う旗印の下に想いを同じくする面々が自らの意志で集まったのだから。
 当然、顔を土気色にして落ち込んでいたほのかが見る間に紅潮し、透き通った碧眼に薄っすらと涙を浮かべて宏に飛び込んでゆく。

「宏ぃ! 宏こそオレの夫に最も相応しいヤツだぜっ! 愛してるっ! 愛してるぜっ♥ ん~~~~~~~チュッ♥」

 悲嘆に暮れる涙が一変、嬉し涙に変わったほのかの、熱いベーゼが宏を何度も見舞う。

「やっぱり、あのキス? は、ほのかさんだったんだ。――って、激しいよ、ほのかさん。少し落ち着いて。ね♪」

「そう! オレが自分の指にキスし、その指で宏にキスを移したんだ!」

「そっか、やっぱり指の感触で合ってたんだね♪」

 と、ここで(まだ笑ってやがる)晶からの、二人の盛り上がりを突き崩すひと言が。

「まぁ、ほのかと猫の指は大差無い、ってコトが判った訳よ♪」

「あ。…………ゴメン。俺が最初にミケとか言ったんだっけ」

「しくしく」

 首を竦め済まなそうに詫びる宏(でも見た目はド変態)を余所に、最後まで容赦無い同級生の仕打ちに滂沱と涙するほのかだった。


     ☆     ☆     ☆


(……チュッ♥ ヒロクン、紙婚式の手配、お疲れ様。そして素敵なプレゼント、ありがとう♪ 一生大事に保管するね)

 愛しき宏の頬に片手を当てたまま、ゆっくりと自分のペースで熱いキスを交わす優。
 キスする順番には拘らないものの、想い人とキス出来るとなれば滅茶苦茶嬉しいし、理性も怪しくなってしまう。
 ましてや、後ろに順番待ちしている者がいないとなれば、唇を重ねる時間など全く気にならなくなる。

(……あぁ、ヒロクンにアソコ散々弄られて……それだけでイッちゃいそう。……声を出せないから、余計しんどい)

 優は無毛の亀裂を宏に預けたまま上体を倒し、腕を抱くようにしてキスしていたのだ。

(……ひぐぅっ! ひ、ヒロクンの指が……く、クリの皮を剥いて直に弄ってる! あぁ!? そ、そんな奥まで指入れて掻き回しちゃ、らめぇ♥ ボクがヒロクンを気持ち好くする前に……ボクが先に果てちゃうっ!)

 宏の指から与えられる猛烈な快感と掻き抱いた腕に擦れる乳首からの痺れる性電気に翻弄される優。
 そんな、ピンク色の霞の掛かった頭の片隅では、冷静に自分を見つめる部分もあった。

(……なるほど。千恵さんや真奈美が感極まるのも判る。ヒロクンとのキスは、己の心と身体をも溶かしてしまう)

 そんな感慨に浸りつつ目を閉じ、大洪水となった股間と熱を帯びる唇を密着させたまま延々と睦み合っていたら、膣内(なか)で蠢いていた指の動きがピタリと止まった。

「ぷはぁっ! ゆ、優姉、お願いだから息継ぎさせて! 鼻が半ば塞がってるから口を塞がれると別の意味で『逝っちゃう』からさ。オマケにキスの間、ずっと乳首舐められるわ、フェラされるわ、濡れたオマンコ弄って昂ぶるわで、危うくイッちゃいそうにもなったし」

 パンツの隙間から覗く顔面が蒼白となった宏がキスを外し、ゼイゼイと荒い息を吐(つ)きながら懇願して来た。
 もっとも、両手で股間を愛撫し、乳首を舐められトリプルフェラされながらも、躊躇う事無く自分を言い当ててくれたのは流石と言う他は無い。

(……ヒロクン、ボクのキスだと判ってくれた。当ててくれると信じてたけど、やっぱり嬉しい♥ ヒロクン、大好き♥)

 ただ、最後まで残っていたのは自分なので他に選択肢が無かった、などと想像してしまうが、それは無視する。

「……ヒロクン、愛してる♥ ボクの大切なヒロクン♥ そして……みんなの心を大切にしてくれて、ありがとう♥」

 見えずとも六人を正確に言い当てた従弟に、大きく身体を震わせた優は抱き付き、心からの言葉を贈る。

「あの、優姉? 大丈夫? 急に抱き付いて来たからビックリしたよ。……で、これでキス、最後なんだよね?」

「……あ、大丈夫。我を忘れてイッちゃっただけ。……そうだね、ボクが最後だし、これはもういいかな?」

 優はそっと手を伸ばし、心配してくれる宏の顔面を覆う小さな布切れを外そうとしたら。

『まだよ、優! まだ外しちゃダメ。ヒロには、この後もパンツ被ったままでいて貰うから』

 横から伸びた手に腕を掴まれ、何事かと見れば、そこには姉が首を小さく横に振っていた。

『……この後? まだ何かするの?』

『もちのろん、よ♪』

 この双子ならではの、視線による会話だ。
 ニヤリと笑い、サムズアップする姉の顔を見た瞬間。

(……ゴメン、ヒロクン。ボクにはもう止められない)

 宏に向かって心の中で手を合わせ、深々と頭を下げる優だった。


     ☆     ☆     ☆


「ふぅ。みんな、キスひとつで熱くなり過ぎ!」

 宏は優とのキスで呼吸が出来ず、目隠しされていても目の前が真っ暗になって意識も遠のいてしまった。

(マジ、ヤバかった! あと少しでお花畑に降り立つトコだった)

 六人とのキスや乳首舐めに脚への素股(あの滑(ぬめ)った感触はきっとそうだ)は心地好かったし、何人かから同時にフェラされながら両手に花、ならぬ両手にパイパンマンコ弄り放題だったので心弾む想いだったが、ブラとパンツを被せられ変態扱いされたコトは心外だ。

「あの~、そろそろ目隠し取って、みんなの綺麗な艶姿を見たいな~、と思うんだけど?」

 自分で頭を振って強引に外したくてもブラと押さえのパンツが顔面に密着しているし、四肢に柔らかく温かい女体が密着しているので腕すら使えず、そう簡単に外せないのだ。

(力尽くでみんなを振り払う、な~んて選択肢は元より無いしなー)

 そんな心優しきご当主の希望に、弾む声で応えたのは従姉にして筆頭妻の晶だった。

「ヒロ、外すのはまだよ。今度は別の当てっこするんだからっ♪」

「「「「「「はい~~~~っ!?」」」」」」

 尻上がりになる宏の裏返った声と、残り五人の「まだやるのぉ~?」「好い加減、まともなエッチしようぜっ」「もう充分じゃない?」的な声が綺麗にハモる。

「当てっこ……って、まさか……」

 宏が恐る恐る(でも肉棒は元気溌剌♪)尋ねるも、果たして。 

「そう! 次は、誰がヒロとまぐわっているのか、パンツ被ったまま当てて貰うからねっ♪ 名付けて、『この蜜壷は誰だっ!? ヒロはイかずに全て当てられるのかっ!?』、よっ!」

 ベッドの上で仁王立ちとなった全裸の晶が拳を握り、ハイテンションな声で宣言したのだった。

(やっぱり……。晶姉も、熱くなると見境無くなるからなぁ。誰が止めるんだ? あの暴走機関車)

 深~い溜息を吐(つ)く宏の杞憂を余所に。

「よっしゃっ! その話、乗った! それはそれで面白そうだし、宏も『おっ勃てた』ままだと可哀想だしな♪」

「いや~ん♥ 宏ちゃんとのセックスだぁ♪ セックス、セックス~♥ ちんちんとまんまんの融合だぁ♪」

「――って、露骨にセックスとか、ま、ま、ま、まん……とか言うんじゃ無いっ! ……まぁ、みんながするんなら、あたいも、やぶさかでは無いけど」

「うふふ♪ 宏君、今度も正解すると好いわね♥ ううん、絶対に間違えないものね♪」

「……ヒロクン、ゴメン。もう暫くお姉ちゃんの暴走に付き合ってあげて。気が済めば落ち着くと思うから。……きっと。いや、おそらく……ううん、たぶん、だけど」

「おいおい」

 妻達の意外な盛り上がりとキス当てよりも重いプレッシャーに、タラ~リと冷や汗を垂らす宏だった。
 その一方で。

(そう言えば……多恵子さん達メイド隊は今、何してんのかな? 成り行きでリビングそのままにしてこっち来ちゃったけど、片付けとか大丈夫かな? あとでお礼、しとかなきゃ)

 今回は裏方として八面六臂の活躍をしてくれた四人が傍にいるとは気付かぬまま、心に留め置く宏だった。


                                            (つづく)


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