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     ~ラブラブハーレムの世界へようこそ♪~


ララバイ(5) ララバイ(5) 美姉妹といっしょ♪~新婚編
 
「優姉と二人っきりでエッチするの、物凄く久し振りな気がする」

「……うん。ボクも今、そう思ってた。ヒロクンがボクと同じ思いを抱(いだ)いてくれて嬉しい。正に、夫婦らしく阿吽の呼吸」

 頬と目尻を紅(あか)く染めつつニコリと笑い、甘えるように口付けをねだる優。
 四つ上の二十六歳とは思えない可愛らしさに、宏は情愛(と欲情)が溢れ、熱いキスで応えた――。


 宏は優の先制口撃を受け、キスされつつ全裸に剥かれたものの、暫し甘受してから攻めに転じた。
 キスを交わしながら半身となって優に覆い被さり、左腕で腕枕しつつ右手は慎ましやかな胸に宛がっていた。
 一方の優も単に受け身にならず右手を伸ばし、勃起肉を手の平に収める積極性を見せていた。

(優姉のCカップオッパイ、Aカップの飛鳥ちゃんやBカップの美優樹ちゃんと共通する美乳だもんな)

 手の平に丁度収まる膨らみが何とも言えず心地好く、軽く触れているだけでフル勃起している先端からガマン汁が噴き出しては握っている優の右手を熱く濡らしてしまう。
 優もそれが判るのか、小指の先端で汁を掬い取るとカリ首や亀頭へ丁寧に塗り込んでゆく。

「……ふふ。ヒロクンのおちんちん、灼けた鉄みたいになってる」

「うぅ、優姉の指が絡み付いて、気持ちイイ!」

 滾る男根を軽く扱かれるだけで性電気が全身を駆け巡り、より勃起力が高まって優の指を弾き返してしまう。

(こ、このままじゃ先にイかされちゃう! ならば攻め、あるのみ!)

 宏は優へのバスト攻撃とキスによる口撃を再開する。
 宛がった親指と小指だけでバストの裾野を執拗に揉んでいると、優の口から焦れたような甘い声が漏れ出て来た。

「……ん……んぁ……んはぁ……ひ、ヒロクン……ヒロクゥン……もっと……もっとシテぇ」

 瞳を潤ませ、キスの合間すら物欲しそうに唇を蠢かせる従姉が愛おしい。
 こちらの指の動きとシンクロした、鼻に掛かる喘ぎ声が何とも艶っぽい。

(年上美女が悶える声はいつ聴いても萌えるなぁ♪ 押し倒されて受けでスルのも好いけど、犯られっ放しじゃ男として、夫としての股間……じゃない! 沽券に係わるからね。時にはこうして攻めないと)

 ひとりボケ突っ込みをする時間的余裕があるのが優とのエッチだ。
 この従姉は肉食系の妻達(若菜や晶、ほのかや夏穂だ)と違い、ゆっくりとしたテンポでのエッチが好みだし、そうしてくれる事が多い。
 お陰で、誰かさんみたく勢い(欲情とも言う)に任せたエッチにならず、互いの鼓動や息遣いを指先や頬で感じながらエッチを堪能出来るのだ。
 唇をそっと外した宏は、耳まで紅(あか)くなった従姉の耳元に優しく囁く。

「いつもは三人とか四人で同時にキスしたり絡まったりするから、こうしたマンツーマンの時間は貴重だね」

「……うふふ。ヒロクンはみんなのヒロクンだもんね。……でも、今はボクだけのヒロクンだよ」

 薄く微笑み、僅かに顎を上げる優。
 宏は小さく頷き、瞳を見つめたままゆっくりと唇を重ねる。

「優姉、愛してる。物心付いてからからずっと。今も。そして未来永劫、愛してる」

「……ヒロクン、ボクも愛してる。ヒロクンが生まれた時からずっとずっと愛してる。この想いは未来永劫続いてゆく」

 最初は軽いバードキスの繰り返しだったが、今では唇を重ねている時間が格段に増えていた。
 互いに舌先で相手の唇をなぞり、数回ノックしては相手の舌先を呼び込んだり舌全体で絡め合ったりも。

「……んぁ……ヒロクン、ヒロクン♥」

「優姉……優姉♥」

(優姉、好きだ。愛してる)

 確固たる想いを籠め、静かな、しかし情熱的な舌使いで従姉の口蓋を蹂躙する。

「……んあぁ……ヒロクン、激しい……でも好きん゛ンっ!」

 しばし舌のダンスに興じていたものの鼻からの呼吸が追い付かなくなったのか、唇を外して少し荒い息継ぎをする優。

「俺も優姉が好きだ。心から愛してる」

 しかし宏は僅かな間すら惜しいとばかり、再度唇を被せてゆく。

「んぐぅん……ヒロクン……ヒロクン……」

 従姉の高まる喘ぎ声に触発され、宏は宛がっていた右手をより大胆に、しかし繊細に動かしてゆく。
 優の寝間着はいつもノーブラでタンクトップ、それにショーツだけだ。
 今は仰向けになっているのでアイボリーホワイトの薄布を緩やかに押し上げる双丘の突起も丸判りだし、股間に張り付くピンクのショーツには女の亀裂が深々と食い込んでもいる。
 しかも淫裂の周囲にはチラ見しただけでもハッキリと判る濡れ染みが拡がり、無毛の縦筋が透けてもいる。

(優姉のオマンコは後にして今はこの美乳を堪能してたい! 優姉のオッパイはいつ触れても手にフィットして気持ち好いし、タンクトップ越しなのにプニプニしてて揉み心地最高なんだよな~)

 宏はアンダーバストに手を添えたまま円を描くようヤワヤワと揉みしだき、優の喘ぎ声が高まる毎に指先も曲げて揉んでゆく。
 手の平に受ける感触はゴムのテニスボールを僅かに硬くした程度だが、指を曲げると途端に張りと弾力のあるバストに変わるから不思議だ。

(指先は弾かれるのにバスト全体は柔らかなんだよな~。肌に張りがある証拠だな。ムフ、これも女体の神秘じゃ♪)

 従姉のバストを好き勝手に弄り回し、嬉々とする宏。
 幼少期のお医者さんゴッコを彷彿とさせるシーンだ。
 しかし当時と違うのは攻めているのが宏であり、大人のキスを伴っている事だ。
 しかも優の右手には己の勃起肉が収まってもいる。

(優姉、乳首弄ってないのにビンビンに勃ってる。相当、気持ちイイみたいだ。両脚も切なそうに動かして徐々に開いても来てるし)

 本格的な前戯に至らない状態で過剰なまでの反応を示してくれるのが嬉しい。
 宏は舌を絡めつつも乳首には刺激を与えないよう、わざとバストの裾野だけを攻める。
 右胸を三回揉んだら次は左胸を三回、そして右胸に戻って三回揉んで――を延々と繰り返す。

「……あぁ、ヒロクンの指がボクのオッパイに沈んでくのが判る。……ボクの胸がヒロクンに愛されてるぅ」

 唇が離れる度に荒くなる息と熱い譫言が洩れ、宏の耳朶を心地好くくすぐる。

「愛しているのはオッパイだけじゃ無いよ。ちゃんと、こっちも愛するからね」

 揉みしだく手をゆっくりと、しかし焦らすようお腹を撫で回しながらショーツに守られたデルタゾーンへと指先を這わせてゆく。

「……んっ……ヒロクンの指先が……ボクを嬲ってる」

 指をミリ単位で動かす度に、優のなだらかな腹部がビクンビクンと波打つのが面白い。

「むふふ。相当、敏感になってるみたいだね」

「……ヒロクンに触れられてるからだよ。責任、取って」

「うん、ちゃんと取るから安心して。今じゃ無いけど」

「……へ? それはどういう意味……あぁあ! そ、そんなトコで遊ばないで」

 暗に先を促されるが、まだショーツの中へは進入しない。
 ウェストのゴムの部分を指先で左右になぞるだけだ。

(ムハハ。恥丘のプニプニした柔らかさや緩い膨らみ具合が堪らん♪)

 優のショーツはスキャンティに近いローライズなので腰ゴムが恥丘に掛かっているのだ。

「……ヒロクン、ヒロクン! そ、そろそろヒロクンも我慢出来無くなってるんじゃない? さっきよりカッチカチになってる。ボクが鎮めてあげるから、早く先に進むといい」

 指先と横目で従姉の恥丘観察を続けていたら、好い加減焦れたのか腰を揺すって懇願して来た。

「優姉、欲しいの?」

 知らん振りして、敢えて聞いてみる。

「……欲しいに決まってる。だからこうして相互愛撫してる。……ヒロクンの、意地悪」

 拗ねたように頬を膨らませ、抗議するよう男根を強く握る優だったが、すぐに元の笑みを取り戻した。

「……ボクはヒロクンのお嫁さん、なのだから抱いて欲しいし、抱きたい時もある」

 お嫁さんの部分で頬を赤らめ、僅かに瞳を潤ませる従姉が愛らしい。
 しかも、腰を浮かせて手に股間を押し付け、握った肉槍を大きく扱いて催促するギャップに萌えてしまう。

「判った。優姉の催促には応えないと」

 ニヤニヤ笑いながら腰を突き出し、男根の先端で太腿を数回、突(つつ)いてやると。

「……む゛~、今日のヒロクン、意地悪過ぎ」

「い゛っ!? い゛、痛たたたたっ!」

 潤んだ瞳で睨まれ、しかもあらぬ方向へ竿を捻られてしまった。


     ☆     ☆     ☆


(あぁ……ヒロクンと……ひとつになってる! ヒロクンとゼロ距離になってるっ)

 両腕を宏の胴に巻き付け、両脚を宏の腰に巻き付けた優は、顔も宏の首筋に押し付けていた。

(こうして肌を密着させていると俗世を忘れ、すごく落ち着く。いつまでもこうしていたい)

 トクントクンと胸に感じる鼓動と、ビクンビクンと膣内(なか)を押し広げる肉棒の脈動がシンクロし、自分が女である事を思い出させてくれる。

「……ヒロクン、大好き。愛してる」

 溢れる想いが口から零れ、従弟の頬を濡らすまでの涙が零れてしまう。

「ゆ、優姉? どうしたの?」

 いきなり感情が昂ぶったものだから従弟が腰の動きを止め、顔も離してしまった。
 ボクは目を丸くする歳下の夫の頬にそっと手を添え、優しく撫でながら心配無いと微笑む。

(ヒロクンに泣き顔は見せたく無い。ヒロクンには常に笑顔を向けていたいから)

 幼い頃に、この従弟への恋心を抱いた時に決意したのだから。

「……ヒロクンとひとつになれる嬉しさと、ヒロクンへの愛おしさで感情が溢れてしまった。気にしなくて好い」

「そう? なら好いけど……」

 納得出来無いらしく、歯切れが悪い。
 しかし、そんな訝かしむ視線すら心地好く感じるのだから、ボクも相当な親バカならぬ姉バカなのかもしれない。

(ヒロクンから見つめられるだけで心が弾み、子宮が下りて陰部が火照る。これはもう強烈な媚薬レベル)

 本人が聞いたら卒倒しそうだが、実際そうなのだから仕方が無い。

(ボクが女子高生の頃は、中坊だったヒロクンの傍にいるだけで発情してた。なにせ陸上部で大汗掻いて、その匂いが強烈なフェロモンみたく作用したからね。今もヒロクンの汗の匂いや体臭を感じただけで濡れる時があるし)

 宏の汗ばんだ首筋に顔を埋め、無意識に深呼吸する優。

(あぁ……この匂いだけでご飯三杯どんぶりでイケる)

 鼻の奥で嗅ぎ取る愛しき男性(ひと)の匂いに情欲が掻き立てられ、子宮が疼いて仕方が無い。
 なれば、今は愛しき男性(ひと)との逢瀬を存分に堪能するとしよう。

「……ヒロクン、もう動いて好い。ボクを攻めて……もっと啼かせて欲しい。そして熱い想いを存分に注いで欲しい」

「ん」

 夫も判ったとばかり熱い口付けを交わし、抽挿を再開する。
 スローテンポのまま三浅一深を繰り返し、決して絶頂(エクスタシー)を急がない。
 互いの温もりを直に感じ、肌と肌、心と心の触れ合いを重視したセックスだ。

(ヒロクン、ボクの気持ち判ってくれてる。ボクもずっとこうしてヒロクンと触れ合っていたい)

(膣奥(おく)を突かれる度に甘い声が漏れ、全身に性電気が走って意識が飛びそうになる)

 そう意識した所為か、従弟のストロークが速く、そして長くなった。
 カリ首から根本までをフルに使い、膣口から子宮口への総攻撃だ。
 部屋に響く粘着質な水音が大きく聞こえ、互いの荒い息が昂ぶりを示してゆく。

(ひ、ヒロクン、射精(だ)したがってる。亀頭が膨らんで、膣内(なか)でビクビク脈打ってる。ならば、このまま快楽に身を任せて飛んでしまうのも一興――)

「――はぁん♥ あん、あぁ! あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あぁ~~~~っ!」

 従弟の恥丘が無毛の亀裂から飛び出た淫核を擦り上げる度に目の前が真っ白になり、抽挿の度に翻弄されるラヴィアからの快感が思考を狂わせる。
 絶え間無く喘ぎ声が洩れ、涎が垂れてしまっているのが、微かな理性で判る。

(き、気持ち好過ぎて意識を保ってられないっ! こ、このまま――あぁあっ!)

 優は愛する男性(ひと)に抱かれる心地好さと痺れるような快感に身を委ねた――。


     ☆     ☆     ☆


「お。ぼちぼち日付が替わる頃か。ってコトは、エッチ始めてもう二時間経ったのか」

 壁時計にチラリと目をやり、布団に仰向けの宏は誰に言うともなく呟く。

「複数とエッチするよか内容が濃くなるよなぁ。ま、ひとりに集中するから当たり前っちゃ当たり前だけど」

 すると、正座したまま勃起肉を喉奥深くまで咥えていた優(お掃除フェラ真っ最中なのだ)がゆっくりと上体を起こし、甘い声を漏らした。

「……ヒロクンと有意義な時間を過ごせた。当然、これからも永遠と続く。……チュッ♥」

「俺もだよ、優姉」

 両手で捧げ持った肉槍の先端にキスし、あどけない笑みを返した優の顔はとても幸せそうに見えた――。



 互いに何度目かの絶頂を極めた後、宏はひと休みとばかり後戯に甘んじていた。

「……ボクがヒロクンを綺麗にする。ヒロクンは何もしないで寝てて好い」

 優が仰向けで寝るよう指示し、腰をふらつかせつつ何とか腰の横で正座すると愛液と精液に塗れた男根をパクリと咥えたのだ。
 竿の根本から先端へ舌先を這わせ、亀頭を咥えると鈴口を吸引しつつ舌でカリ首を何度も舐め回し、唇を窄めてゆっくりと竿を離す。
 そして今度は先端からゆっくりと呑み込むと喉奥で亀頭を何度も擦り、締め上げても来る。
 同時に舌で裏筋を強くなぞり、吸い上げる事も忘れない。

「……ん、尿道にまだ精液、いっぱい残ってる。勿体無いからボクが全て戴く」

「ゆ、優姉……」

 竿を握りつつ目元を紅(あか)くした従姉に見つめられると、落ち着いていた宏の鼓動が再び上昇に転じる。

「……ふふ、まだまだ元気♥ あ~ん、んぐ、んぐ、んぐぅ、んふ、ん、ん、ん、んふぅ~~~~」

 竿を咥える口元が抽挿の度にゆっくりと伸び縮みし、下腹部に熱い鼻息が何度も掛かる。
 宏は両手を頭の下で組み、首をもたげた姿勢なので優の横顔や口元が丸見えなのだ。

(優姉ってば、お掃除フェラじゃなくて完全に愛撫になってら)

 フェラチオされていると視覚が強く訴え、男根からの性電気が光の速さで全身を駆け巡る。

(こんなに愛おしげにしゃぶられたら堪らんって)

 勃起肉を大きく震わせた宏は、正座している優の太腿に手を載せ、ゆったりと撫でさすりながら、

「そんじゃ優姉、シックスナインしよ。俺も優姉のオマンコ舐めて綺麗にして上げる」

 と誘ったが、意外にも優は静かに顔を左右に振り、

「……精液(これ)はヒロクンがボクにくれた大切なモノだから全て胎内に収めておく。ヒロクンは何もしなくて好い。むしろ、このまま勃たせておいてくれた方が舐めやすいし、ボクも嬉しい。……はぐはぐ♪」

 口から竿を出し、やんわりと断られてしまった。
 どうやら、今はこうしてペニスを頬張っていたいらしい。

(ま、いっか。優姉がそうしたいなら任せるか)

 宏は優の口唇愛撫に身を任せ、プルプルと揺れ動く美乳を眺めつつ今に至る。



「優姉。俺もずっと優姉と有意義で人も羨むイチャラブエッチ、続けたい。優姉と一緒に人生歩きたい」

「……ヒロクン、贅沢。でも、ボクもそう思ってるし、そうさせるから安心して好い。……はぐはぐ」

 従姉の愛情溢れる口唇愛撫に、肉棒に力が籠もる。

「……ヒロクン、今、おちんちんが口の中で更に太く、膨らんだ。もしかして、まだシ足りない? 抜かずの五連発、バッチリ決めたのに?」

「あ、あははは……。お恥ずかしながら、ちっとも衰え無いんだ。まだまだ優姉とエッチ……セックス、したい」

 従姉から指摘されるまでも無く、結婚後は何度射精(だ)しても衰え知らずなのだ。
 お屋敷の料理長たる若菜と副料理長の千恵の計らいで精力の付く料理を毎日摂っているお陰もあるが、娶った妻全員が美女揃いなのも一因だろう。

(なにせ、スーパーモデル体型やら大和撫子やら金髪碧眼ハーフ美女やら後輩やらゴスロリツインテール美少女やら熟女やら選り取り見取りだもん。これで勃た無い訳、無いじゃん)

 しかも多くの場合、妻と交わった後に後戯や愛情の意味で尻を撫でていると指先がべっとり濡れる時がある。
 妻達の発情(欲情?)が収まっていないのだ。

(こうして、フェラしてる優姉も昂ぶっているのか、尻の割れ目に指を這わせると挿入可能なまで潤ってるのが判るもん。俺もギンギンに勃ってるし、このまま再戦してもおかしくは無いよなぁ)

 完全にソノ気になった宏は肉棒で優の喉奥をノックし、結合したいと持ち掛ける。
 すると。

「……あん。ヒロクン、まだまだ元気♪ ボクもヒロクンが欲しい」

「優姉……」

 従姉の承諾を得た宏は、ゆっくりと上体を起こし掛けたら。
 竿を握ったままの優がニコリと笑い、そして曰(のたま)った。

「……フフ。即尺、即ベッド。ヒロクンは二十四時間『即即』状態」

「へっ!?」

(な゛、何だってっ!?)

 これには宏の動きがピタリと止まる。

「優姉、いったいドコでそんな言葉、覚えたの?」

「……むふふ、内緒。女には秘密がいっぱいある」

 可笑しそうに瞳を細めるその顔が(悔しいかな)愛らしい。
 宏は立場上、それとなく注意する。

「優姉、ネットトレードの合間に息抜きだからって変なサイト、見ないでね」

「……日本のアダルトサイトはワンパターンでつまらないから見て無い」

「優姉、飛鳥ちゃんのレディコミ、読まない方が好いと思うよ?」

「……………………善処する」

 微妙な間が空き、照れ笑い(?)を浮かべつつ視線を逸らす優。

(やれやれ。ここにもレディコミ中毒者が潜んでいたのか。屋敷で何人目だ? 確か――)

 心の中で苦笑するも、軽口を叩き合って満足したのか竿を握ったまま優の美顔が近付いて来た。
 見つめ合う視線が絡まり、宏の思考は中断される。
 唇が重なり、そのまま宏は押し倒される。
 竿がゆっくりと扱かれ、優が腰に跨り何回戦目かの夫婦和合が始まろうかとした、その時。

「そこまで! 今度はあたしの番よ!」

 鋭い声と共に、スパ――ン! と襖が勢い好く、開け放たれた。
 それは、まるで時代劇に登場するお奉行様(否、絶対に悪代官だ)が登場するシーンみたいで。

「な゛っ!? なんだぁっ!?」

「……………………チッ!」

 目を丸くする宏の上で、端整な美顔を歪め大きく舌打ちしたのは優だ。
 どうやらひと声聞いただけで乱入者の正体が即座に判ったらしい。

「あ、晶姉! それに――」

 襖の前――つまり廊下で仁王立ちしていたのは筆頭妻の晶だった。
 黒のネグリジェを纏っているものの、遠目でも白い肌の肌理細かさが判る程の透け透け具合なのでブラとショーツを着けていないのが丸判りだ。
 しかもよくよく見ると、濡れ光る筋状のものが内腿から膝下まで伸び、部屋の灯りに煌めいている。
 どうやら長時間、廊下で中の様子を覗っていたらしい。
 そして廊下に陣取っていたのは筆頭妻だけでは無かった。

「ほのかさんも! で、若姉も一緒にナニしてんの?」

 晶の両隣には切れ長の瞳を爛々と輝かせ涎を垂らした(オマエは犬かと千恵に突っ込まれていた)若菜と、碧眼を潤ませタンクトップごと胸を鷲掴みにしスキャンティに手を突っ込んでいるほのかのあられも無い姿があった。

「ほのかさん、若姉、寒くなかった? いくら廊下にも弱い暖房効いてるとは言え、その格好じゃ寒かったでしょ」

 波打つ金髪を腰まで伸ばしたほのかは白のタンクトップと同色のスキャンティを纏い、ハーフ美女ならではの肢体を誇示しているが、見るからに寒そうだ。

「オレはこの程度の気温なら平気だぜ。何たってスウェーデンで生まれ育ったから寒さには強いぜ」

 股間から手を抜き、サムズアップと碧眼のウィンクで応えるほのか。
 立てた親指が湯気を立てヌラヌラと銀色に光っているのは……気の所為ではあるまい。
 事実、スキャンティのクロッチには濡れ染みが笹の葉状に拡がり、中央には女を示す縦筋がクッキリと刻まれてもいるのだから。

「私も平気だよ~。何たって、宏ちゃんと優姉さんの熱々ラブラブエッチ見てて、身体が火照ってるも~ん」

 堂々と覗き宣言したのは腰まで届く漆黒のストレートヘアが自慢の若菜だ。
 百七十五センチの長身に紫色のロングTシャツだけを纏い、ニコニコ顔で立っていた。
 しかも裾が短いので無毛の淫裂の端がチラチラと垣間見え、より扇情的な色っぽさを煽って来る。

「って、夏穂先生もいたんですか? しかも――」

 そして若菜の背後から姿を現したのは、女教師君臨とばかり(実際、現役の女子高教諭なのだ)白の長袖ブラウスに黒のタイトスカート、長い脚にはガーターベルトを纏った夏穂だった。
 しかも、よくよく見ると恩師の手には指し棒まで装備されているではないか。

「何でコスプレ?」

 優を腰に載せたまま思わず声を上げ、指差す宏に、

「こ、コスプレとは何よ、失礼ね! これはれっきとしたウチの正装よ! 普段の制服じゃないっ!」

 肩を覆うセミロングの黒髪を振り乱し、眉尻を逆立てる夏穂の突っ込み。
 どうやら本人は至って正常な考え(?)で乱入に加わったらしいが、肝心な夫から否定的な言葉を受けてかなりご不満らしい。
 と、廊下の一番奥で控えていた千恵が「正装? 制服着て宏を征服に来た?」などと曰(のたま)うではないか。

「「「「「……………………」」」」」

 これには一同唖然とし、それまで優の部屋に満ちていた淫靡で甘い空気が一瞬で薙ぎ払われてしまった。

「ち、千恵姉……いたなら、みんなを止めてよ」

 脱力した宏の言葉に、千恵は妹(若菜だ)と魔神(晶だ)にチラリと目を向け、ヒョイと肩を竦める。

「止められるモンならとっくに止めてるし、一応、止めはしたわよ――って、あぁっ!? い、今のはナシ! 間違い! 無かったコトにして!」

 場の空気にやっと気付いたのか、千恵は両手をブン回し、頭も左右に大きく振り始めた。
 今更手遅れと言う気もするが、漂う冷めた空気に罪悪感(?)を受けたのかもしれない。
 頭の高い位置で結った黒のリボンと腰に届くポニーテールが激しく揺れている。

「それにしても、千恵姉もたまにはボケるんだね。久し振り……ってか、なんか新鮮~」

 宏は軽く笑うが、晶や優、ほのかは千恵のボケに目が点になって未だ固まっている。
 ただひとり、若菜だけは真っ赤になって俯く姉(千恵は若菜の双子の姉なのだ)に大はしゃぎしていたが。
 そんなこんなで場の空気が間延びし始めた、その時。

「……みんなして何しに来た? 今はボクとヒロクンの時間。即刻出てって」

 地の底から響くようなおどろおどろしい低い声が部屋に響き、緩んだ空気を一掃した。
 それはまるで、一瞬で北極に瞬間移動したかと思う程に。

「優姉?」

 宏が見上げる先には。

(うわっ!? ゆ、優姉、メチャ怒ってる!)

 切れ長の瞳を目一杯吊り上げ、眉根には深い皺が何本も刻まれ、こめかみには見て判る程の青筋がいくつも浮き出ていた。
 頬と目尻はヒク付き、胸の上に置かれた手が両方とも硬く握られ、わなわなと震えてもいる。
 その余りに険しく怒りに満ちた顔は流石、大魔神・晶の双子の妹だけあって好く似ている。
 もっとも、甘い雰囲気をぶち壊された優にしてみれば千恵のボケに付き合う気分では無いのかもしれない。

「……今宵はボクとヒロクンだけの筈。如何なる理由があろうと邪魔する権利は誰にも無い」

 低い声で言い放つ言葉の端々に鋭い棘があるのが、その証拠だ。
 他の奥さんに対し、ここまで怒りを露わにする従姉は非常に珍しい――と言うか、初めてだ。

「あの、優姉? まずは落ち着こう。ね!」

 挿入寸前でお預けにされた優にしてみれば、身内と言えど赦せないのだろう。
 宏は即座に上体を起こし、幼な子をあやすよう、そっと抱き締める。
 傍から見れば挿入直前の、対面座位だ。
 宏は優の顔がみんなに見えないよう、自分の頬を密着させた。

「……ヒロクン?」

「優姉はそのまま握ってて」

 言いつつ、宏は優の腰を両手で持ち、肉棒の先端が優の濡れた膣口に合わさるよう微調整する。
 そしてそのまま腰を下ろさせ、合体を完了させた。

(万の言葉よか、ひとつの事実だもんね)

「優姉。今、俺と繋がってるのは優姉だから。優姉だけだから」

 ギャラリー(?)に聞かれぬよう耳元で囁き、今尚硬さを維持する肉槍で膣奥(おく)を軽く突(つつ)いて健在振りをアピールする。
 すると、強張っていた優の肢体と表情がスッと和らいだ。

「……ん、ヒロクンがそう言うなら」

「ありがと、優姉。みんなには俺がキチンとキッチリ言い聞かせるから」

「……んん……わ、判った。判ったからヒロクン、もっと激しくして欲しい」

 熱い鼻息を盛大に漏らし、耳元で喘ぐ従姉が色っぽい。
 抱き締める肢体は熱を帯び、手の平サイズだけど弾力のあるバストが胸に当たって勃起力を高めてくれる。
 宏は挿入後、臼を引くようずっと子宮口を擦り上げていたのだ。

(優姉、すっかり機嫌が直った。好かった好かった)

 夫として、そして男として役目を果たし、満足して顔を上げたら。

「ヒロ? 誰が誰をキッチリ言い聞かせるってぇ? あたしを無視してコトを進めてンのは、どこの誰だぁ?」

「ひっ!」

 優の顔のすぐ横に、こちらも地の底からとしか思えない低い声でドスを効かせ、すごむ筆頭妻の顔があった。
 切れ長の瞳を血走らせ、眉を吊り上げ眉間にはグランドキャニオンも真っ青な渓谷が何本も刻まれている。
 この顔を見た瞬間、宏は氷水を浴びせられたかのように背筋が凍り、身体全体が竦み上がってしまった。
 オマケに、長年の習慣(条件反射とも言う)が宏を突き動かした。

「は、はいっ! す、スミマセンでしたっ! 俺が悪うゴザイマシタっ!」

 顔を引き攣らせ、優を抱いたまま平身低頭する宏。
 当然(?)、ギンギンに滾っていた肉棒が破裂した風船の如く一瞬で萎み、優の膣内(なか)からニュルンと抜け落ちてしまった。
 しかも、平常時より小さく縮み上がった姿で。
 これには。

「……ひ、ひ、ひ、ヒロクンッ!!」

 今度こそこめかみの血管を何本か切らし、吊り上がった涙目で悲痛な叫び声を上げる優にポカポカと胸を叩かれ、

「キャハハハハ! 宏ちゃん、情け無い~。晶姉さんのひと睨みで萎んでる~! 証拠に撮っておこうっと♪」

 若菜からは指を指されて大笑いされ(しかも新調した4Kカメラで動画撮影されてしまった)、

「ひ、宏……ソレ、残酷過ぎ。優に誠心誠意、謝っとけよ」

 長く伸ばした波打つ金髪が乱れるのも構わず頭をボリボリ掻き、細い眉を八の字に下げたほのかから諭され、

「宏クン、それって優ちゃんに対する焦らしプレイ? でも、間違ってもウチにはしないでね」

 顔は笑っているけど切れ長の瞳はこれ以上無い位に本気(マジ)な夏穂から釘(しかも五寸釘)を刺され、

「宏。同情はするけど自業自得って気がするのは、あたいだけ……かな?」

 苦笑いされ、肩をポンポン叩かれるも顔を背けて目を合わせてくれない千恵(プルプル震え、笑いを必死に堪えているように見えるのは気の所為だと思いたい)。
 そして止(とど)めとばかり、

「ヒロ……。アンタ、夫としてしてはいけないコト、したわね? これはもう極刑ものね。家族会議に掛けないと」

 何してんのアンタ、とばかり蔑む視線を向け、突き放す筆頭妻の晶。
 自分が全ての原因だとは露程も思っていない、したり顔を見せるから始末が悪い。

「そ、そんなぁ~」

 四面楚歌で泣き声を上げる宏に。

「……ヒロクンの、バカ。もう知らない」

 涙目の優から淡々と呟かれ、しかも背中を思いっ切り両手で抓られる宏だった――。


                                            (つづく)

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| コメント(6) |                                ( テーマ : ライトHノベル  ジャンル : アダルト

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【 お寄せ戴いた御意見・御感想 】

[ 感想 ]
宏って あいかわらず間抜けというか、なんというか・・・・・
ご愁傷さまというより 自業自得ですな    

珍しく?優に同情しました。

[ 毎度お越し戴きありがとうございます♪ ]
アムロ・レイさん
 コメントありがとうございます♪

 宏の天然(素直さ?)は微笑ましいですが、時には災い(?)をも引き寄せるようで……。(^^ゞ
 ヒロインズにとっては、これも魅力のひとつなのでしょう(たぶん)。

 いつもご贔屓ありがとうございます♪ m(_ _)m
 

[ 感想 ]
お知らせ 読みました。     続編の期待をしてたのですが・・・・・残念です。

番外編も放置プレイ状態ですし・・・・・

これから 何を読もう????

[ 毎度お越し戴きありがとうございます♪ ]
アムロ・レイさん
 コメントありがとうございます♪

 ご期待に添えず申し訳ございませんが、「完結編」の掲載まで今暫くお待ち戴けたら幸いです。 m(_ _)m

 いつも応援して戴きありがとうございます♪ m(_ _)m
 

[ 【お知らせ】読みました ]
ふ~~ん、そっちの線で来ましたか・・・・・
って感じです。
ヤマ感でお多恵さんの妊娠ありうるなと思ったらそうなりましたし、
ただでさえ女性が何人もいすぎて纏まり付かない時もありましたし、
このまま各自妊娠出産ほぼみんなが同世代の兄弟従兄弟が沢山・・・
こうなったら絶対にうだうだになるな、とも思っていました。

【完結編】がどのような長さになるのかは今はまだ想像すら付きませんが
(今だって『新婚編』と云う名前で何章あるんでしょうか?)、
Happy Endingにして新しい作品へ、と云うのもいいんじゃないでしょうか。

[ 毎度お越し戴きありがとうございます♪ ]
ぺんぎんさん
 コメントありがとうございます♪

 「新婚編」のストーリー、及び最終回に向けての展開は連載開始(2008年4月時点)から決めていました。
 勿論、「完結編」の最終回(ラストシーン)も既に決まっています。
 
 但し、「完結編」全体の長さは不確定です。
 果たして宏達の今後はどうなるのか……暫しお待ち戴けたら幸いです。 m(_ _)m

 いつも応援して戴きありがとうございます♪ m(_ _)m
 

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